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世界で唯一 クリーン サクソフォーン誕生

今までのイオの吹奏感と音色はそのままに、さらに進化・・・
演奏中の不快なつば・結露水を外に漏らさず、タンポに付着することもなく、
U字管にためる<<Saliva-Free System>>を持つ世界で初めてのサクソフォンです。
(特許出願中)

イオ サクソフォン セライバ・フリーシステムモデル

●左手のつば漏れを大幅に低減し、清潔で快適な操作感。
●タンポの劣化を著しく抑えるため、ランニングコストが低減。
●クローズドキイ(G#)の不具合を大幅に低減。
●つば漏れによるラッカー表面の劣化や汚れの防止

アルト AS1065SF-GL ¥299,250
テナー TS1085SF-GL ¥330,750
※GL仕上げ以外も受注致します。

つばの流れをコントロールするためにネックソケット部分を特殊加工。(アルトのみ)

本体のネオジウム磁石(永久磁石の中で最も磁力が強いレアアース磁石)により、管体内面に脱着式の金属棒を吸着させ、管体内の水分の流れをコントロール。

水分の導線確保のため左手サイドキイのレイアウトを変更。さらに、フルートの高級モデルに用いられるソルダードトーンホール工法を採用! 音のつながりがスムースになり、遠達成が高く輪郭のある音色を生み出します。









セライバ・フリーシステム開発にあたり                     竹上良成

独学で始めた僕には、当初うまく演奏出来ない要素があり過ぎて、その原因の特定すら出来ない状態でした。リードなのか?マウスピースなのか?楽器なのか?奏法なのか?スクールに通い、師匠にも出会い、次々と問題が解決して行く中、逆に浮き彫りになってきたのが『なんで唾がトーンホールからでてくるんだよー!左手濡れちゃう!』と言った症状でした。リペアに相談しても『これはしょうがない』プレイヤーに相談しても『もう慣れた』。こういった返事が多数を占めていました。
いろんな現場で同業者がサックスを不自然な状態で置いたり、演奏の合間にスワブを通したりハイFキィに着いた水分を息で吹き飛ばしたり、ハンカチを常に持っていたり、挙げ句の果てには手袋をして演奏しているプレイヤーがいたり、聞いてみると『唾対策だよ』と、やはり、みんな気になっているんだなーと思いました。
水分がトーンホールから出る、この症状はランダムで、出る時と出ない時があるのです(僕の周りのプレイヤーはほとんど出る)。こうなると、息のスピードやリードの個体差、調子の良い悪いと言った要素か?と憶測が飛び交います。『上達すれば出なくなる』都市伝説ばりに僕も思い込んでいました。
この症状の正体、まずは原因究明です。人間の息には水分が含まれています。演奏時は唾液腺からも常に唾液が分泌されています。そして息は暖かいので冷えている金属に接すると結露も発生します。これらを止めることは不可能です。
ではどうするか?特定の場所に誘導するしか手はありませんでした。当然の如く、管楽器とは息を吹入れる楽器です。木管楽器は金管楽器と違い、演奏時トーンホールから凄い勢いでエアーが出ます。これと演奏時の姿勢、楽器の置き方、気温などで管内に流れる水分が重力や換気扇効果もありトーンホールから出てしまいます。これらをコントロールするには重力や換気扇効果に耐えうる導線が必要です。問題はどうやって導線を確保するか?検証の結果、現行のサックスの構造ではこの導線の確保が不可能と判断しました。なぜなら配列されているトーンホールに導線を確保するスペースが無いのです。
これはサックスのキィのレイアウトから手を付けないと解決出来ないという結論に達しました。後は導線の確保です。構造上『溝を掘るか、堤防のような凸を作るか』この2択しかありませんでしたが、溝凹は敢えなく断念(溝を作る過程で管体が貫通する)。残るは導線となる堤防、凸を作り水分の流れを制御するしかない。この時、弟子の考案で『磁石はどうですか』と意見をもらいました。ネオジウム磁石(超小型で最強のレアメタル磁石)、これを外に取り付け、金属製の極細の棒を管内に設置し、着脱式の導線が完成しました。これなら衛生面、メインテナンス、トラブル、どれをとってもリスクが無くメリットが多い。棒が無くなっても演奏が出来なくなる訳でもない。楽器としては棒の有無に関係無く機能する。まさに決手でした。楽器が仕上がり、この状態で演奏、しかしトーンホールからの漏洩は止まりませんでした・・・。どうやらネックから水分の道が出来てしまい、これが毎回ランダムでネックの個体差にもより楽器本体導線への誘導に確実性がありません。
この問題を解決するにはネックからの流れをうまくポイントに落とすこと。ここで考えたのがネック前面を加工し表面張力を利用して導線へ導くと言った処理です。
アルトは、ほとんどのプレイヤーがネックを正面で本体と合わせているので多少のクリアランスを持たせ完成しました。
問題はテナー、テナーは楽器自体が大きいので人それぞれ角度が違います。僕も座ってる時と立ってる時と角度を変える。大きな問題でしたが、楽器が大きい分、導線に導くポイントも広くなりネックを加工せずとも導線へ導くことが可能だと判明しました。
これでアルトもテナーも楽器としての機能は完成、左手トーンホールからの唾漏れは解消しました(とは言え、不自然な姿勢や置き方によっては出てきます、また結露はコントロール出来ないので多少の水分のタンポへの付着はあります)。
残るは一番重要な音色、音程、吹奏感。着脱式の利点をいかし何人かのプレイヤーにブラインドテストをしてもらいましたが、結果は全く問題無し、です。それどころか、ハイサイドキィが奏者の手前にレイアウトされたことで以前のサックスより高音部がはっきり聞こえるとのことでした(僕も同じ印象)。
このシステムの導入にあたり、頻発していたクローズドキィのG#の不具合(くっついて開かない)やタンポの劣化の軽減、ラッカー劣化の軽減、演奏時の指滑りの軽減、不快感の軽減、衣類を濡らしたり濡れた手で譜面をめくりインクが滲んでしまう事例の軽減に効果を発揮します。調整、タンポ交換などのサイクル、メインテナンスに掛かる費用を押さえ、水取り紙などの消耗品も最小限に。まさにこれからの新しいサックスの形です。

●備考1
アルト、テナー共にネックからの水分はハイサイドキィFに向かいます。ここに最初に出るのですが、ハイノートをあまり使わないブラスバンド部員や初心者は気づきにくいと思います。そこから下に流れる際に最初に張り出したトーンホールBに向います(とくにテナーが顕著)。うまくBからそれた場合はハイサイドキィFから逃れた水分がU字管に溜まります(出ないと言っている人はこのパターンが多い)。Bから出てしまった水分は、その下のG#からも出てきます(蛇行によってはBにいかず直接G#に行く事も)。これが原因でクローズドキィのG#がくっつく訳です。この症状はG#の開閉の際、漏れ出た唾が朝顔の一番管側に飛び、ラッカーを痛めます(ビンテージなどはほとんどこの状態)。周辺バネなどの腐食もこれが原因の場合が多いです。インターネット上で唾ではなく結露だから水だと言っている人もいますが、何ヶ月も使うと左手辺りの管体に白い幕でできます。水であるならばここまで汚れることはないはずです。
G#のくっつき対策としてはカイルベルトやB&Sもが跳ね上げ式を採用しています(流石ドイツですが効果はいまいちらしい)。ヤマハ、ヤナギサワはテナーに関して本来の理想とされている朝顔と一番管の接合部を下にずらし、G#がくっついた場合に紙で掃除ができる様、アクセスを優先にしています(以前の位置ではG#に掃除紙が入らない)。

●備考2
唾がもれるのはアルト、テナーのみですが、実はセルマーやヤマハ(他未確認)のソプラノのサムフック上の変え指F#からも出てきます。僕の所有しているYSS62Rはレイアウトをずらして導線を確保していますが、最近のヤマハは位置が導線に掛かる様になっています(改悪)。特許取得にあたり色々調べましたが、1980年代はヤマハも水分が外にでない特許を幾つかとっていますが実用には至っていません。当時の制作人はこの症状を問題としていた痕跡がみてとれます。

●備考3
導線無しでハイサイドキィF,Ebのレイアウト変更だけでがどうか?
これも考えました。試作の段階でハイサイドキィF,Ebの無い状態で内部の水分の流れを見たのですが、Fに溜まらな分、ダイレクトにB、G#トーンホールに向かう水分が多くなり、かえって左手が濡れる結果になってしまいました。ハイFに一時溜めることでB、G#から水分が出ることを抑止していた様です。

●備考4
『感単なアクセサリーでどうにか’なるはず』と試作品を20個ほど作りましたがあえなく失敗。管内を撥水、親水にする処理も試みましたがあえなく失敗。自分で問題定義した後に、『思い込みかな』と思いアンケートを作り、知り合い(ほとんどプロ)に答えてもらいました。結果は9割と超えるプレイヤーが問題を感じ、解決すべき、との回答をもらいました。価格差は平均3万円から4万円程度が妥当。ただし、すべてにおいて音色を優先すると言った回答ももらいました。これは、プロの中でも操作性や音程の悪いビンテージ(コーン、マーチンなど)を使っている現状をみれば結果は明らかでした。現状のプロプレイヤー、ハイアマチュアはこの症状に慣れてしまっていて、感覚が麻痺しています。実際に交換回数が多いタンポの話、自分の楽器が唾で汚れている現状、人の楽器を試奏した時、濡れていた時に違和感を感じて認識する感じです(そー言えば、みたいな)。これは、感覚的に違和感があっても実演奏的には問題が無いことから来ていると思われます。オーボエやピッコロの様に、実際に水分で音が出なくなると言った深刻な事態にはならないからだと思われます。

●備考5
ネオジウム磁石などレアメタルが一般的になった近年だからこそ、出来る様になった仕様です。現在はキィレイアウトの変更が手作業で大変なコストと時間が掛かります。パーツも完全ハンドメイドです。今後はドローン(引き抜き)トーンホールで生産ラインに乗せ、通常のサックスと同じコストに押さえることが課題です。

●備考6
構造上の問題なので100万円を超える楽器でも同率に症状は発生します。演奏スタイルによっては気にならない方もいますが、ヘビーユーザーになればなるほどこの症状は出て来ます。

●備考7
新品楽器購入時、または楽器選定時にハイFから水分が出てきた時には敗北感さえ感じます。左手が濡れた日には尚更。


これからのサックスは問題点を解決し、そしてそれぞれのメーカーの個性、操作性などで演奏者にアピールするのが理想だと信じて止みません。

竹上良成
1967年2月12日 東京生まれ。血液型A。
17歳でSAXを独学で始め、その後、宮本大路氏に師事。19歳でスタジオでの初レコーディング、20歳で初ツアーを。
そしてNorman Connors(モータウンプロデューサー)のバンドでLA,NY,Detroitツアーを体験。
以降、アーティストのツアーサポート・アレンジ・ブラスアレンジ・セッションと幅広く活動。
2002年、アルバム『ROSE』をリリース、TBSワイドショウ『ジャスト』のエンディングテーマに楽曲が採用される。
CM音楽も手がける。

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