Altus Handmade Flutes

About us

世界との対話

アーティストとの対話を通しての音作り、それが誇りです

私達のフルート製作に懸ける想いの根底にある精神、それは本当の意味での道具作りに徹する、ということです。より確かな道具を製作する為に、私達はフルートを愛する人々や、多くの音楽家との交流を通して、音楽表現とその方法についての理解を深める必要があると考えています。私達は、奏者の満足と信頼を得るためだけでなく、作り手の意識を伝えるためにも、フルーティストの皆様と対話したいと考えているのです。ぜひ、あなたの声を聞かせて下さい。そして、私達の声に耳を傾けてください。私達は、これからもより良い道具製作の為、多くのフルーティストと対話していきたいと願っております。

Lorna McGhee(ローナ・マギー)ピッツバーグ交響楽団 首席奏者 使用モデル『AL model』, William Bennett(ウィリアム・ベネット)イギリスロイヤルアカデミー フルート科 名誉教授 使用モデル『AL model』, Karen Jones(カレン・ジョーンズ)イギリスロイヤルアカデミー フルート科 教授 使用モデル『AL model』, Michael Cox(マイケル・コックス)BBC交響楽団 首席奏者 使用モデル『AL model』, Alena Walentin(アレーナ・ワレンティン)ソリスト 使用モデル『PS model』, Denis Bouriakov(デニス・ブリアコフ)ロサンゼルス・フィルハーモニー 管弦楽団 首席奏者 使用モデル『PS model』
Lorna McGhee(ローナ・マギー)ピッツバーグ交響楽団 首席奏者 使用モデル『AL model』, William Bennett(ウィリアム・ベネット)イギリスロイヤルアカデミー フルート科 名誉教授 使用モデル『AL model』, Karen Jones(カレン・ジョーンズ)イギリスロイヤルアカデミー フルート科 教授 使用モデル『AL model』, Michael Cox(マイケル・コックス)BBC交響楽団 首席奏者 使用モデル『AL model』, Alena Walentin(アレーナ・ワレンティン)ソリスト 使用モデル『PS model』, Denis Bouriakov(デニス・ブリアコフ)ロサンゼルス・フィルハーモニー 管弦楽団 首席奏者 使用モデル『PS model』

理想の音を実現する為に

素材の選択

往時の銀材を現代に甦らせたアルタスシルバーや、高純度銀材メタライズドシルバーなど、4種類の銀

アルタスでは、多くの素材や加工方法を使い分け、その結果生み出される様々な特徴を持った音色を、奏者各々が持つ感性の多様性に対する選択の可能性として提供しております。
銀の含有量が92.5%のスターリングシルバー(Ag925)は、フルートの素材として最もスタンダードなものですが、アルタスでは他に、銀の含有量が95.8%のブルタニアシルバー(Ag958)、含有量99.7%のメタライズドシルバー(Ag997)、オールドフレンチフルートの音色を追い求め、様々な試行錯誤の末に生まれた94.6%のアルタスシルバー(Ag946)と、銀だけでも4種類の素材を採用しております。
各素材は、密度や硬度、塑性変形時の展延性が異なるため、自ずとフルートの製作工程にも変化が生じます。それぞれの素材に合わせた加工方法を適宜用いることにより、銀の含有量やその他の含有物に応じた、様々な倍音構成を持った音色を、余すことなく引き出すことができます。

AL、A1607の両モデルでは、「巻き管」という、1枚の銀板を巻き、端面を溶接したパイプを用いて、管体を製作しております。高温高圧下で金属塊から引き抜いて製作する、通常の継ぎ目のないパイプと比べて、巻き管製法は、より多くの手間と熟練の技術が必要となりますが、巻き管で製作された楽器は独特の倍音構成を持ち、かつてこの製法で作られていたオールドフレンチフルートの音色を甦らせるためには、必要不可欠な製法です。
楽器は演奏することにより、金属加工時の残留応力が徐々に消失し、発する響きに対して分子配列等が理想的な形に変化していきます。奏者自身が、フルートを、加工された金属から楽器へと成長させていく。我々はその可能性を広げる一助となるべく、日々研鑽を積んでいます。


アルタススケール

理想的な倍音で自然に演奏できる独自のスケールが、奏者の要求に応える

アルタススケールは、世界の一流音楽家でありスケール研究の第一人者でもあるウィリアム・ベネット氏との研究によって辿り着いた独自のスケールです。目指してきたものは「正しく倍音が乗った音が、正しい音程で鳴る」というシンプルなものですが、アルタスが辿り着いたスケールは多くの奏者から高い評価を得ています。
その結果の一つとして、Cisの音孔は全てのモデルでハンダ付けとしました。Cisの音孔は本来のCis音を出すことの他に、ベントホールとしてなど、複数の役割を担っており、ベーム式フルートにおける大変重要な音孔です。ハンダ付けの音孔にすることによって、必要な高さを確保し理想のスケールに近づけています。
頭部管のセッティングは、気温が摂氏21℃~23℃の環境下で5mm抜いた状態を基準として設計しています。


キイメカニズム

精密なつくりと、滑らかなキイアクションを両立

フルートのキイメカニズムは、芯金とそれを軸に回転するキイ、そしてそれらを支えるポストによって構成されています。パーツ間のクリアランスが小さく、精密な設計の場合、パーツ同士の接触面積が大きくなり、キイアクションにおいて、少なからずフリクションロスを生じさせます。アルタスフルートは、最もストレスのかかる右手主鍵と左手主鍵との間にあるポストに、砲弾型のテーパーのついた凸部分と、円錐形の凹部分を組み合わせる形状を採用しました。この形状を採ることにより、パーツの接触部分が面から線になり、精密なつくりと、滑らかなキイアクションの両立を実現しました。通常は高価格帯の楽器にのみ採用され、調整にも熟練の技術を要する形状ですが、アルタスでは全機種でこの形状を採用しています。


管楽器の響きと座金

管本来の響きを引き出す座金形状

フルートの音色を左右する管体の振動は、そこに付随する座金やキイポストからも影響を受けます。
従来あった大きく音孔を迂回する形状の座金ではなく、アルタスでは音孔部分のみを避ける形状の幅広の座金を全機種で採用しています。
この形状の座金は製作の手間はかかりますが、キイからの不要な振動を抑え、管の持つ本来の響きを引き出します。


ソルダードトーンホール

何年使っても劣化が起こりにくい『金ハンダ』を使用

アルタスのソルダードモデルのトーンホールには通常使用される鉛ハンダを使用せずに金ハンダを使用しております。従来の鉛ハンダでは、長期の使用において睡液等の影響から劣化が起こり、トーンホールと管体の間に隙間が出来てしまうことがありました。アルタスでは、金が80%の金ハンダを使用することにより何年使っても接合部の劣化が起こらず、フルート管体の響きの成長をいつまでもサポートします。


バネ

優れた弾性をもつ合金『SP-1』を使用したバネ

ハンドメイドシリーズ(A1207)以上のモデルには、SP-1(エスピーワン)バネを使用しています。SP-1は金10%、銀30%、プラチナ10%、その他数種類の非鉄金属による合金で、バネ材として優れた弾性を持っています。
スタンダードシリーズには、ステンレスバネを使用しています。


キイパイプ

耐久性に優れた高純度銀材によるキイパイプ

アルタスフルートの総銀製モデルには、全てのキイパイプにAg997のメタライズドシルバーを採用しております。
ねじれ剛性や耐摩耗性に優れたメタライズドシルバーを用いてキイパイプを製作することにより、全てのキイの剛性、耐久性が飛躍的に向上しました。